吉原食糧講演「国内産・輸入小麦を取り巻く現況と“さぬきの夢”に期待すること」
当社 吉原良一は、令和4年8月16日、アイレックス綾川で開催された「さぬきの米・麦づくり推進大会」
(香川県農業再生協議会 主催)で、香川県産小麦「さぬきの夢」に関する講演を致しました。
テーマは「国内産・輸入小麦を取り巻く現況と“さぬきの夢”に期待すること」です。
今回は、香川県産小麦の価値に関して、歴史と食文化の観点からも話させて頂きました。
讃岐国の律令制の史実から見て少なくとも1300年を超えて続く麦生産は、まさに長大な時間を経て作られた「重要な地域資源」と言えます。長く香川の地で麦作が続いてきたのは「必然性」と「優位性」があったからこそ、という観点を提起しました。
・過去、讃岐の民が生きるには麦生産がなくてはならなかった・・という「必然性」
・麦作に適する讃岐の地だからこそ、麦生産が進展した・・という「優位性」
その歴史を有する讃岐の麦、中でも”小麦食”の上で形作られた食文化「さぬきうどん」も、稀有な価値を持つ「地域資源」と言えます。
その価値を私たちは見失ってはならず、未来につなぐ必要があると思います。
講演はその他に、さぬきの夢とオーストラリア産小麦のうどん特性の違い、全国の小麦品種と生産状況、、ウクライナ危機の影響を受けた海外小麦市場の情勢、食糧安全保障の観点から需要に応じた品質の国内産小麦の生産と消費拡大の必要性について話をしました。
又、さぬきの夢の品質(県内地域間の品質差の解消、たん白量の安定化(減少傾向の改善)、トレーサビリティの必要性等)について、実需者として要望をお話しました。
小麦生産農家の方から率直な質問も頂き、当社にとっても大変有意義な講演会となりました。
(以下、当日の会場の様子)