成長する「さぬきの夢」小麦
5月も近づいてきたこの頃、「さぬきの夢」小麦は背丈も伸び、もうすぐ黄金色になる時期を迎えようとしています。
写真で後ろに見える山は、映画「UDON」の主人公、松井香助の製麺所の後ろにそびえていた山「讃岐富士」です。あの映画が公開されて早8年も経つんですね。
海外の小麦輸出国の生産地では、居住地区と小麦生産地が例えば数百Kmも離れていて、完全に区分されています。
一方、香川の小麦畑は居住地区の中、或いは商業地や繁華街を出たすぐ近くに存在します。
つまり、昔から讃岐の人々の生活の場の中に小麦畑があったということ。
言いかえれば、人と小麦は同じ土地、土壌で共に生きてきたということでもあります・・・
ここ香川では、記録に残っているだけでも1200年以上の小麦の歴史があります。
私は、さぬきうどんは「生きるために麦を食べる」という、代々香川の地で生きてきた人々の、日常の粉食文化の延長線上にあると思っています。
当社が毎年11月3日に開催している「さぬきうどんタイムカプセル」で、石臼で香川県産小麦を挽いた大正時代のうどん(復刻版)を食べて「懐かしい気がする」といった若い人のことを思い出すたび、讃岐の人と小麦の深く長い関係を思わずにはいられません。