ハイブリッド小麦粉

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〜「配合」ではなく「機能融合」の製粉コンセプト 〜

当社のオリジナルコンセプト「ハイブリッド小麦粉」は、単に輸入小麦と国産小麦を配合した小麦粉ではなく、輸入小麦(例えばオーストラリア産小麦「ASW」)と日本の小麦品種がそれぞれ持つ、優れた特性を融合させる考え方です。これにより、単に小麦を配合することでは得られない色調の良さやもちもち感、風味など、優れた"麺特性"を持つ、さぬきうどんが実現できます。同時に、小麦粉品質は高い安定性を保つことができます。

ハイブリッド小麦粉の定義は【異なる小麦品種の優れた特性を"融合"した小麦粉】です。

このコンセプトを基に開発した、当社のハイブリッド小麦粉シリーズ「讃岐プレミアム」「白鳳・夢2000」「白鳳」が2008年 食品産業技術功労賞 技術・アイデア賞(食品産業新聞社)を受賞致しました。


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<食品産業技術功労賞選考委員>
財団法人 食品産業センター理事長 西藤 久三
独立行政法人 食品総合研究所所長 林 徹
独立行政法人 国立健康・栄養研究所理事長 渡邊 昌
独立行政法人 酒類総合研究所理事長 平松 順一
日本チェーンストア協会常務理事 小笠原 荘一
日本貿易振興機構(JETRO)総括審議役 羽村 康弘
食品産業新聞社代表取締役社長 牧田 邦雄
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(1)  ハイブリッド小麦粉の製法


ハイブリッド小麦粉の製法の基本は、複数の小麦品種を単に配合して製粉するのではなく、各小麦品種を別々に、各々の特性を最大限引き出すよう目的に応じて別々に製粉加工し、最終的にそれぞれの小麦粉特性を融合させて、ひとつの優れた機能に仕上げる点にあります。

うどんに求める機能(たとえば、麺の色調・食感・風味と旨み等)を実現させるためには、求める機能の設定、小麦品種毎に胚乳部分の最適部を抽出する技術ノウハウときめ細かな製粉制御システムが必要です。
ハイブリッド小麦粉の製造には、胚乳部の抽出と分類、調合に関して当社独自の手法を用いています。

(2)ハイブリッド小麦粉の優れた"うどん特性"

~うどんの差異化が可能~

ハイブリッド小麦粉の最も優れた特徴は、それぞれの小麦品種の優れた特性を引き出し、それを融合することで新しいうどんの食感・食味を実現できるということでもあり、更に品質安定にも寄与するということにあります。
そして、バリエーションに富むうどん作り、例えば、望む色調・なめらかさ・弾力性・風味などのうどん特性を実現できる可能性を持っています。
例えば、オーストラリア産小麦(ASW)と香川県産小麦 さぬきの夢は、それぞれ固有の優れたうどん特性を持っています。

■さぬきの夢のうどんの特徴

(1)色調:明るい黄色
(2)絹のような、なめらかさ
(3)優れたもちもち性
(4)風味の良さ

■オーストラリア産小麦(ASW)のうどんの特徴

(1)冴えたクリーミーな色調
(2)適度に強い弾力性
(3)茹後の老化の遅さ
(4)適度な生地の弾力と伸展性(優れた製麺適性)

これらの特性を融合して相乗効果を出し、かつてない新しい機能を持つうどんを作り出す小麦粉製品、それが「ハイブリッド小麦粉」です。

うどん用ハイブリッド小麦粉の共通するうどんの特徴は、
「冴えたクリーミーで、透明感のある色調」
「麺のなめらかさは秀逸、そして輝くような光沢」
「麺の周辺はもちもち感が強く、中心部は適度な弾力に強さがあるダイナミックな食感」
です。
ハイブリッド製品は上記の特徴を持ちながら、その度合いがそれぞれ若干異なり、好みに合わせて選ぶことができます。

これらの求めるうどん特性を作り出すハイブリッド小麦粉(讃岐プレミアム、讃岐・白鳳、白鳳・さぬきの夢)で、世代と共に少しずつしかし確実に変化していく麺質の好みに合わせて、機動的に対応していくことができます。