さぬきうどんの名人たち

高松空港から10分位、讃岐の田園風景の中のワインディング・ロードに突然!現れる「本格手打ちのもり家」。
そのなめらかで輝く活きた手打うどんで有名なお店です。妥協を許さない手打ちへのこだわり。森田さんにいろいろなお話をお聞きしました。


まずは、冷やしぶっかけから。今は夏。どうしても、麺そのものを味わえるぶっかけを選んでしまいます 。
そのもちもちとして弾力のある食感はもう最高!!

だしはイリコ中心のもり家独特の味覚です。まさに、讃岐のだし!
森田さんは、小さい頃のうどんは、イリコ(煮干)だしだったと回想。「だしにイリコが入ったまま、うどんにかけて食べていたが、イリコの胴体や頭は苦くて嫌だった。」とのこと。





全く同感!! 昔は、イリコそのものが入ったままのだしで、イリコを取り出さずに、うどんと一緒に食べていたんですね。私のところもそうでした。要するに、捨てるのはモッタイナイということだったんです。
うどんのもちもちとした弾力は凄いものがあります。森田さんが、手打ちにこだわるその結果がここにあります。是非 一度食べてみてください。究極の粘り腰の讃岐うどん、ここにあり。

もちろん他にも多彩なメニューが一杯あります。以下にご紹介します。


【大海老釜天】


【かき揚げおろし】


【もりもりうどん】


【なめこおろし】


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高松市香川町にある「もり家」店主 森田真司さんは、TVでも何度か紹介されている経営者であり、かつ筋金入りの職人さんです。TV紹介といっても、通常の紹介のされ方と違いますね。うどんそのものだけでなく、若いお弟子さんを教育し、育て上げる姿も大きく取り上げられるのです。

森田さんは言います。
「うどんの商いは入りやすいかもしれません。しかし、一旦入れば、これはものすごく難しい。まず、自分独特の手打ち技術を編み出すこと。だがそれだけでは、お客様には通用しません。
例えば突然 夏に夕立のどしゃぶりの雨がくると、気温や湿度が急変し、うどんの状態も変わる。それをいかに速く察知して対応していくか。この臨機応変・即対応は、実はうどん作りには、すごく大事なことなんです。

「今」を超えて、更にうどんをどのように良くするのか。肝心なのは、去年の今頃と同じうどんではいけないということなんです。そういう問いかけを常に自分にし続けて、努力を継続できるかどうかがお店が伸びるか否かの分かれ目だと思うんです。

森田さんはこれを実践し、ここ「もり家」で働く若い人たちに、その心構えや体で技を覚えていくことの大切さ、そのための忍耐と仕事のやりがいを見つける重要さ、お客様の心がわかる感受性の必要性を毎日の仕事の中で教えています。




「絶対人に負けない自分の得意をひとつ持ちなさい。例えば麺の釜入れ・釜出し。包丁切り。生地の伸ばし。何でも良い、自分の個性を思い切り出せる強みを自分で見つけなさい。」

う〜〜ん、手打ちの技術のみならず、お客様とうどんの両方の心がわかることが必要という考え方。お客様の満足とは何かを常に感じながらのうどん作りでないと、伸びないということでしょう。これは、私にとって、新しいうどん店経営思想でした。

「手打うどんにはその人の性格がそのまま表れますよ。」 ......なるほど。

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そんなもり家さんの店内は活気に満ちています。元気で一生懸命の若い皆さんが、フロアと厨房で一体化してキビキビ動く様子は、見ていてとても気持ちの良いものです。

もり家さんの店内の様子は、もり家さんのホームページで楽しくスライドで見ることができます。



「本格手打ちもり家」ホームページはこちら
住 所: 香川県高松市香川町川内原1575-1
TEL: 087(879)8815
営業時間:午前10時30分〜午後8時(木曜のみ15時まで) 玉切れ等で早く閉店する場合があります。
遠方からお越しの際には、念の為、電話でお問い合わせください。
客席数 :50席(テーブル席26・座敷席24)


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