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吉原食糧株式会社
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讃岐で育まれたうどんの嗜好性 - 麺の食感と生地特性の観点から

讃岐には、昔からうどん作りにおいて「麩(ふ)を出す」という表現があります。グルテン質を鍛え、小麦粉生地の麩質に弾力を持たせることの意味で使われてきました。小麦蛋白(グルテニン、グリアジン)に水を加え混捏することで形成されるグルテンに対し、生地を織り込んだり団子状にして真上から踏む等、多方向から適度な力を加え続けます。その結果、生地は縦横に複雑に伸びていきます。

うどんの生地を「揉み込んで、足で踏んで、伸ばして、織り込んで、また揉みこんで」という工程を生地の状態を手足で感じながら繰り返す。多少の生地を鍛える製法は各地方でみられますが、このように手間をかけたうどんの製法は全国でも珍しいといえます。
又、生地の弾力の調整に関して、讃岐独特の感覚があると思われます。揉み込み、踏み込み工程においてどの時点で良しとするか、その調整感覚が讃岐うどんの食感の特徴を醸し出す大きな要素になっています。

香川では生地が柔らか過ぎたり、十分な弾力や伸展性を持たない弱い状態を「さくい」という表現で嫌います。
昔からうどんの食感としての表現としても使われる「粘り=適度な弾力と伸展性」を讃岐の人は生地作りの上でも大事にしてきたということなのです。

鍛えによる生地の物理特性が食感にもつながることを彼らはよく知っていたに違いありません。

このことは、蛋白量も少なく、グルテン質として抗張力が弱く伸展性も低い地場の小麦の特性を、人間の力と知恵を使って最大限「麩を出す」工夫をしてきた先人達の軌跡を示しているといえるのではないでしょうか。
そして、手間をかけてうどんの食感に「適度な弾力」を求め続けてきた讃岐の人のいわゆる「粘」への強い執着と言ってもいい嗜好があったともいえるのではないかと思います。

掲載日 : 2007年6月19日