気になる機能性成分 大麦β-グルカン

大麦β-グルカン
(1-3),(1-4)-β-グルカン / イチサン イチヨン ベータ グルカン
大麦に多く含まれる水溶性食物繊維なので「大麦β-グルカン」と呼ばれています。欧米をはじめとする様々な国で機能性が報告されています。
機能① 食後血糖値の上昇をおだやかにする

食事をすると食べ物から分解された糖が血液中に吸収され、血液中に含まれる糖の量(血糖値)が上昇します。上昇した血糖値は通常、インスリンの働きによって下降し、元の状態に戻るので血糖値の上昇そのものは悪いことではありません。しかし、食べ物や食べ方、健康状態によっては血糖値の調節機能が正常に働かず、正常値に戻らないことがあります。 高血糖状態は体に負担を与え、不調や疾患など様々な悪影響を及ぼします。
糖質の摂りすぎによる血糖値の急上昇は、調節機能が追かず高血糖状態が続くことや インスリンの過剰分泌に繋がります。
大麦β-グルカンは糖の吸収をおだやかにすることで血糖値の急上昇を防ぎ、血糖値調節機能がスムーズに働くようにサポートします。
機能② LDL-コレステロールをさげる

体内で合成される脂質「コレステロール」。卵の黄身や肉・魚など動物性の食品中にも含まれています。コレステロールは体内でのはたらきの違いによって名称が分けられており、体中にコレステロールを運ぶ働きをしているものが「LDL(悪玉)」、余分なコレステロールを回収する働きをしているものが「HDL(善玉)」と呼ばれています。
LDL-コレステロールが増えすぎると、動脈硬化や高血圧などを引き起こしてしまうことがあります。
大麦β-グルカンは自身がコレステロール合成を阻害する物質に変化したり、コレステロールの元となる物質と結合して体外に排出したりすることで、LDL-コレステロール下げる働きがあります 。
おなかの調子を整える

ヒトの体を形成する細胞は約60兆です。
その数を遥かに越える100兆以上の微生物が体内で生息しています。重さに換算すると1~2kg。多くは腸内で生息しており、腸内細菌と呼ばれています。
腸内細菌にはビフィズス菌や乳酸菌など、からだに良い影響を与える「善玉菌」がいます。
大麦β-グルカンは、このような良い菌のエサとなることで腸内細菌のはたらきを活発にさせたり、菌数を増やして糞便量を増加させたりなどして、排便トラブルやおなかの痛みといったおなかの不調改善を手助けします。
関連リンク
糖質は何に含まれるのか、血糖値が高い状態が続いたときの影響は、機能性成分はどのように糖の吸収をおだやかにするのか、など本記事の内容をもっと詳しく知りたいという方は以下をご覧ください。
● トクホだけじゃない!機能性表示食品 ● 日本人と穀物の歴史
● 小麦と大麦の違い ● 知ってほしい、食物繊維のコト